第22回オンラインレクチャー 浅井佑太×星谷丈生 シェーンベルク弦楽四重奏曲第3番を分析する

日時:2月14日(金)21時30分〜

講師:浅井佑太先生 星谷丈生

講座概要

 「数学的」、「無機質」といったイメージが先行しがちな十二音技法ですが、その創始者であるシェーンベルクの実作は、しばしば驚くほど自由かつ古典的な手法でつくられています。

 今回取り上げる《弦楽四重奏曲第3番》作品30(1927)は、それを最も象徴する例のひとつかもしれません。というのも「弦楽四重奏曲」という古典的なジャンルの採用(第1楽章:ソナタ形式、第2楽章:アダージョ楽章、第3楽章:間奏曲、第4楽章:ロンド)に加え、ここでは原則に反して、3種類(!)の基礎音列が使用されているのです。

 今回の発表では、ソナタ形式で書かれた第1楽章を例として、(1)十二音技法の使用法を踏まえた上で、(2)楽曲全体の分析を行ないます。

 結論を先に述べると、シェーンベルクが一般に想像されているより遥かに古典的な手法――それこそベートーヴェンやブラームスと大きく変わらない手法で作曲していることが確認できるでしょう。その上で、「じゃあ結局、十二音技法ってなんの意味があるの?」といった疑問にも答えたいと思います。


講師:浅井佑太先生 略歴

京都大学人文科学研究所准教授。1988年大阪生まれ。京都大学経済学部経済学科で経済学を、同大学院文学研究科で美学美術史学を修了後、ケルン大学哲学科音楽学研究所で博士号(Dr. phil.)を取得。専門は19世紀以降の西洋音楽。2017年にパウル・ザッハー財団訪問研究員、2019年にアントン・ウェーベルン全集編纂所実習生(バーゼル大学)を経て、2021年よりお茶の水女子大学音楽表現コース助教、2024年より現職。主な著作に『Anton Webern: Komponieren als Problemstellung』(Franz Steiner)、『作曲家◎人と作品 シェーンベルク』(音楽之友社)など。



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庭園想楽

庭園想楽は、日本庭園の精神である不易流行の思想から着想した、未来につながる音楽を創造するために様々な事柄を学ぶための場です。 過去の音楽芸術の研究や、作品の制作、演奏実践等を通して今日の音楽の在り方について問い直していきたいと思います。 また「庭園想楽」に関わる人々が、それぞれの視点から音楽やその他の芸術に関わる美について考え、議論を通して新しい世界を生み出すことを目的としています。