(終了)第12回オンラインレクチャー オーケストラの演奏会はどのように形作られたのか −作品・順序・演奏者−

日時 2021年4月25日(日) 19時開演 21時終了予定
講師 小石かつら先生

(zoomによるオンラインレクチャー)

3月30日の庭園想楽第一回演奏会へのご来場誠にありがとうございました。

庭園想楽の活動がスタートした直後にコロナ禍となってしまいましたが、年が明けようやく演奏会を開くことができるような状況になってきました。今後も庭園想楽は充実した企画を行ってまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

今回のレクチャーでは小石かつら先生をお招きして、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスの演奏会の歴史、近代の演奏会の歴史に関するお話しを伺う事となりました。

最新の研究に基づく貴重なお話が伺えるので、オーケストラ愛好家の方や19世紀以降の音楽芸術、演奏会のあり方などにご興味をお持ちの方には充実したレクチャーになると思っております。皆様から直接先生にご質問いただけるコーナーも設けます。

講座概要

「オーケストラの演奏会」と聞いたとき、ふと思い浮かぶのは「序曲か何か時間の短い作品があって、そのあとに協奏曲、休憩を挟んでメインの交響曲」というスタイルだと思います。一方で「昔の演奏会は雑多な作品を並べたものだった」というイメージもあるのではないでしょうか。ヨーロッパで最も古い市民オーケストラである、ドイツのライプツィヒにあるゲヴァントハウス管弦楽団は、現在まで約240年間にわたって定期演奏会シリーズを開催し続けています。今回は、このゲヴァントハウス管弦楽団が、どのような演奏会を開催してきたのか、最初期のころから紹介していきたいと思います。

たとえば、ベートーヴェンの作品を演奏会で聴くのはあたりまえのことですが、既に亡くなった作曲家の作品を演奏するということは、当時、新しい概念でした。1838年に、ゲヴァントハウスの音楽監督だったF.メンデルスゾーンが「今回からの予約演奏会は、100年前から今日に至る最も有名な巨匠を順に並べたものです」と宣言して、バッハ、ヘンデル、グルックを取り上げたことが始まりです。さらに、これらをどの順序で並べて演奏会を組み立てるのかも、試行錯誤が続きました。転換点となったのは、ベートーヴェンの交響曲第3番《英雄》が、ライプツィヒで初めて演奏された時でした。さらには、協奏曲のソリストは、どんな人だったのでしょうか?男性だったのか、女性だったのか・・・。こんなことを、実際のプログラムの実物(のコピー)を見ながら、お話したいと思っています。(小石かつら)

講師 小石かつら先生 略歴

京都生まれ。京都市立芸術大学大学院でピアノを、ライプツィヒ大学、ベルリン工科大学、大阪大学大学院で音楽学を学ぶ。博士(文学)。京都大学白眉センター助教を経て、現在、関西学院大学文学部教授(音楽学)。専門は19世紀西洋音楽史。とりわけ、近代的なオーケストラ演奏会の成立と変遷の解明を課題として、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のプログラムを調査している。共訳書に『シャンドールピアノ教本』(春秋社)、『ギャンブラー・モーツァルト』(春秋社)。共著に『ドイツ文化史への招待』(大阪大学出版会)、『他者との邂逅は何をもたらすのか』(昭和堂)など。


参加費 2,000円 (学生1,000円)

※当日17:00以降のお申し込みは2,500円(学生1,500円)となりますので、お早めにお申し込みください。


参加方法

下記「今すぐ購入」ボタン(PayPal)より、開演一時間前までにお支払いください。



▷一般2,500円(開演2時間前の価格になります。)

▷学生1,000円

PayPalにご登録のメールアドレスにteiensogakuよりzoomイベントのURLをお送りします。

Paypal以外のお支払いをご利用の方は、【銀行口座への振り込みをご希望の方へ】をお読み頂き、そちらに記載されている口座よりお支払いください。

<注意事項>

PayPalご登録のメールアドレスとお名前に誤りの無いようご注意ください。また、最下部の「受講に際してのお願い」を必ずお読みください。

お問い合わせはteiensogaku@gmail.comまでお願いします。



【銀行口座への振り込みをご希望の方へ】

銀行口座への直接のお支払いは、以下の口座へお願い致します。

ジャパンネット銀行  店番号005  ビジネス営業部支店

普通預金  口座番号3637511

また、お振込み頂いた際にteiensogaku@gmail.comまでお知らせ下さい。こちらで振り込みの確認をさせて頂き、当日の1時間ほど前にお知らせ頂いたメールアドレスへzoomのアクセスリンクをお送り致します。以下の「受講に際してのお願い」を必ずお読みいただき、ご参加ください。


参加費値上げについて

私たち庭園想楽は、今の音楽と過去の音楽を分け隔てなく取り上げ、いずれも今日的な視点から捉えることを目的に、作曲家と演奏家が集まり、昨年から活動を開始しました。しかしながら昨年から続く新型コロナウィルス、それ伴う緊急事態宣言等で演奏会の開催が困難になり、まずはレクチャーから始めることにしました。当初は庭園想楽を1人でも多くの方に知って頂くこと、また困難な状況下においても音楽活動を停止してはならないという思いから、少しでもご参加頂きやすい料金を設定しました。

しかしながら1年が経ち、こうしたレクチャーにおいても様々な経費(資料代等)がかかり、演奏活動等、次第にこれから日常の生活に戻っていく中でこのままの料金を維持して活動していくのは厳しい状況である、という判断に至りました。そこで大変心苦しいのですが、料金設定を現在の一律1,000円から一般2,000円に、そして新たに学生1,000円という設定に変更させて頂きたいと思います。

こうした活動を質を落とすことなく維持し、皆様に変わらず還元していきたいと考えておりますので、引き続き、皆様のご支援を賜りたく、ご理解の程何卒よろしくお願い申し上げます。



----- 受講に際してのお願い -----

1. 主催者はカメラをオンにして参加する予定ですが、それぞれご事情もあると思いますので、カメラをオンにするのが難しい方はオフでも構いません(音声だけ参加も可)。ただし、お名前は実名表記でお願いいたします。ペンネーム等での参加は認められせん。

当日のイベントの様子は主催者が録画し、後日編集の上配信する予定です。ご参加の際、ご自身の顔などを映したく無い方は、カメラをオフにするなどしてください。

2. 今回はレクチャー形式になりますので、質問のある時以外は、設定を「ミュート」にして頂きますようお願いいたします。レクチャー後半に質疑応答の場を設けますのでその際に、ご発言頂けますようお願いいたします。

3. 会の運営にあたり一般的なマナーをお守り頂ける事を前提としております。暴言や他人を攻撃する行為等、会の運営を妨害していると考えた際には主催者により退室して頂くこともございますのでご了承ください。

庭園想楽

庭園想楽は、日本庭園の精神である不易流行の思想から着想した、未来につながる音楽を創造するために様々な事柄を学ぶための場です。 過去の音楽芸術の研究や、作品の制作、演奏実践等を通して今日の音楽の在り方について問い直していきたいと思います。 また「庭園想楽」に関わる人々が、それぞれの視点から音楽やその他の芸術に関わる美について考え、議論を通して新しい世界を生み出すことを目的としています。